光源の先 こうげんのさき
真っ暗?
目に入ってくる色は黒色
なのに、先が見える。
体を動かし、自分の後ろに広がっている風景を見るが
まったく変わらない。
何も無い風景
歩こうにも、自分が何所に居るのか解らず
立ち尽くしてしまう。
どうしょう・・・
黒いのに、黒くない風景
暗いのに、暗くない光
広がるのは黒い空間
暫く考えるが、
いいや、歩こう・・・
様子を見る為、止まっていたが
何も起こらず、進む事に決め歩き出す。
方向はココに居ると気が付いた時に
目の前に広がっていた場所
ゆっくり歩いていると
視界にナニか動くモノが入った。
なに?
立ち止まるが、動くものは止まらず
目で動きを追う
波紋?
一定感覚を開け広がっていくモノは水の動きにも似ており
視界を下げ足元を見ると
湖畔の様な揺らめきがあった。
水!?
私、水の上に立っているの!?
右足を上げ、水面らしきものを見ると波紋が
自分を中心として広がっていった。
水なの!?
どうしょう、沈んじゃう!!
慌ててジャンプしてみるものの
着地地点は変わらずあり、動いた事で上がる水滴が無く
ただ、波紋が広がるだけだった。
何度繰り返しても同じで
混乱していた意識も冷静さを取り戻し
観察する様に、じっと足元を見
足に水をかける様に動かすが、水が掛からなければ
冷たさも感じなかった。
もしかして水じゃない?
不思議な体験に首をかしげるが
落ち着いてみれば
寒さ、暑さを感じない、そして服装が私服という事。
夢?
私、もしかして寝てるの?
あれ?
家に帰ったけ?
今日を思い出してみる・・・
早朝に、アークエンジェルの出航があるからて
昨日からモルゲンレーテに泊り込んでて、
起きて、さんと司令室にいたらカガリが来て
引っ張られてお兄ちゃんと会ったんだ。
うん、そうだ
それから、司令室に戻ったら
ストライクとブリッツがモニターに写っていて
次にイージスが写って・・・・
思い出される爆発音
そうだ。
戦争をしてるんだ・・・
脳裏に鮮明に思い出される出来事
うん、合った。
その後はさんと一緒に部屋に戻って
アークエンジェルが居た時に使った物資や弾薬の
報告書を見て、一日終わったんだ・・・
アークエンジェルが北回帰線を越えアラスカに入るまでは
そんなワガママを言って泊まり込んだんだっけ・・・
怖かった・・・
ただ、その感情しか感じられなかった。
キラが
アスランが
居なくなる気がして・・・
無意識に手を胸元に持って行くが
いつも下げられている鐘が無く
お兄ちゃんに預けたんだった・・・・・
顔を歪め、思い出し笑いをしていると
耳に痛いぐらい大きな警告音が鳴り響いた。
なに?
水が舞い上がる・・・
今まで足元にあったモノが水滴に変わり
上へと舞い上がっていった。
その直後、押されるぐらい強い風が体に当たり
顔を庇う様に、腕を交差させ目を瞑ると
風を感じなくなり
恐る恐る、目を開けると
作り物の天井が入った。
先程、聞いた痛いと感じるぐらいの音が聞き
慌てて起き、モニターに電源を入れると
『アークエンジェルが戦闘に入りました。』
映し出されたに頷き
軍服を着、足早に廊下を歩き司令室に入ると
白色の戦艦が映し出されていた。
「お早うございます。
状況は解りますか?」
入室直後に挨拶と共に状況を聞くが
「現在状況は解りません。
ただ、どうやらザフト側から動き出したようです」
の言葉に
「そうですか・・・」
と、しか返せず、
今も、また昨日と同じくモニターを見守るしかなかった。
アークエンジェル・スカイグラスパーとストライク
そして、イージス・デュエル・バスター
息も付かぬ攻防
アークエンジェルの真上にはイージスがおり
打撃を与える。
「当たった・・・」
呟くの言葉に
「あの打撃ですと、被害が出てますね」
の言葉を聞きながら
眉を寄せ、モニターを睨みつけていると
「アークエンジェルからスカイグラスパーが出しました」
怒鳴る声に近い報告に視線を向けるが、
瞬時に映し出される画面を見る。
デュエルがストライクに蹴りを入れるが
ストライクのライフルがデュエルの右足に当たり
海面へと落ちていく。
が、デュエルからの攻撃は止まない。
そして、ストライクが防御に入ると
隙が出来たのかイージスが体当たりをする。
連なる小島の1つに叩き付けられる。
「あの島に住民は!?」
戦闘の気迫に感化されたのか
の怒鳴声の指示に
すばやく反応し、大きな声でオペレーターの1人が答えを返す
「待って下さい!
・・・・マルキオ導師が住んでおられます!」
「なんだって!?」
驚きの声を上げるの言葉に
振り向き
「マルキオ導師とは?」
初めて聞いた人の名に聞き返す
「目の不自由な方なのですが、
ナチュラル・コーディネーター共に信頼が厚い方です。
現在は戦争孤児となってしまった子供達と過しています」
の質問に答えるの言葉に息を呑む。
「では、非難勧告を!」
「無理です!
あの島には、目の不自由なマルキオ導師と
子供達しか住んでいないんです。
外に出て『もしもの事』があれば・・・」
告ぎ早にに言葉を返され
対策を考えていると
「アークエンジェル不時着します!」
考え込んでいた事を中断させモニターを睨むと
傾きながら砂浜に墜落していった。
「スカイグラスパー被弾!」
「バスター落下」
次々に飛んでくる言葉に、
マルキオ導師の避難を考えている事が、出来ず苛立ちが出る。
アークエンジェルは動きを見せず
画面はストライクとイージスの戦闘へと変わる。
どうか、どうか無事で・・・
誰に対しての祈りか解らなかったが
そんな言葉が思い浮かぶ
MS同士のぶつかる音を聞き
ストライクの攻防に動きに焦点を合わし見ていると
スカイグラスパーがイージスに向かって行くのが見えた。
「無茶だ!」
誰かの声が聞こえ
スカイグラスパーは爆発した。
原因はイージスのシールド
また、1つ消えた
睨みつける様にモニターを見ていると
映し出されるモノからは鬼神の様な気迫が伝わり
肌に刺さり痛いと感じる真剣を感じ取り
ストライクがイージスに向かって行くのを見た。
お互いサーベルで攻め、防ぐ
イージスの右腕が切られ
ストライクの蹴りがイージスの顔面に当たる
イージスの残った腕と足からビームサーベルを出し
ストライクの右腕を落す
両者攻め合いを緩めず、機体にキズを作っていく。
食いる様に見ていると大粒の雨が降り出し
カミナリまで鳴り出した。
こんな時にスコールだなんて!
苦々しく心の中で呟く
そんな中、戦場は変化を見せる
イージスがモビルアーマ形態になり
ストライクを捕らえたのだ。
お兄ちゃん!
声のない叫びを出すが
不思議な間があいた瞬間
閃光が走り爆発が起こった。
「え?」
起こった事が解らず声を漏らす
と
何所からとも無く
「イージスが自爆しました・・・」
出来事を言葉にした声が聞こえた。
じばく?
言葉の意味が解らず、炎が映し出され
木々が赤く染められている中、大粒な雨が音も無く落ちていた。
ストライクは?
お兄ちゃんは!?
思い出されるモノは
変形したイージスにストライクが捕らえられ
そして、空を裂く様な音と炎
巻き込まれたの?
処理できない思いがぐるぐると、頭の中に回っていると
報告を受けたのかカガリ息を乱し入ってくる。
「現状を詳しく報告しろ!」
カガリの怒鳴り声が響く中
は肩に手を置かれたのに気付き
視線を上げると、そこにはウズミがおり
「映像は見ていた。
アークエンジェルから何か来たか?」
威厳を感じる声が耳に入り
渦巻いていた考えが消え、何とか状況が見え始めた。
「現場に向かう!
用意しろ」
焦った表情のカガリが指示を出すが
「落ち着け、カガリ。
いくら、オーブ領海内だと言え、うかつに動く事は出来ん。
何かあればアークエンジェルがか電通が来るだろう、
それまで待つのだ」
冷静な判断をし、今にも飛び出しそうなカガリを止める
が、
「そんな暢気な事を言っていてどうするのですか!?
今、行けば生存の可能性だって、まだ!」
怒鳴り返すが次第に涙声になる
先程の戦闘を見ていた者なら、
誰もが『もう・・・』思う中、カガリは小さな希望を持っていた。
『大丈夫・・・』
出発前にかわした言葉を信じていたのだ。
可能性がある内に救出に行きたい。
そんな思いで、父であるウズミの言葉に返したが
「お前の行動がトモエに不安を与えるのだぞ。
少しは冷静にならんか」
全員がを見た。
黙ってウズミとカガリのやり取りを見ているに
カガリは気付き
「すまなかった・・・・
不安にさせてしまったな、」
申し訳無さそうに誤るカガリに
「大丈夫だよ、カガリ」
微笑みながら返したつもりだが
実際、本当に笑えていたか解らなかった。
「ウズミ様、アークエンジェルから
捜索願いの電通が、もし、届きましたら
私も一緒に捜索に加わっても宜しいでしょうか?」
視界にウズミを入れ、願いを言う
「行くが良い。
その時はモルゲンレーテの制服でゆくのだぞ」
頷き答えを返され
「ありがとうございます」
敬礼を取り
ウズミから、視線を外し
「マルキオ導師の確認をとる電通を送って下さい。
それと、アークエンジェルの現状を解るだけでいいですので
報告してください」
冷静とも取れる口調のの指示に
状況を見守っていた者達が動き出す。
そんなの行動を黙って見ていたカガリが眉間に皺をよせ
を睨むが、も睨み返し
視線で会話をした。
そんな、カガリ・
そして、報告を待つを見
ウズミは今だに映し出されている煙を見つめた。
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第13話
少しですけど無くした記憶を取り戻す旅を書きました。
MSの動きを書くのは難しいですね・・・
資料として使っている小説がココまでなんでどうしょうかと困ってます。
2003 10 5